戻る

『ニキータ』に戻る






[その壱] | [その弐] | [その参] | [その四] | [その伍]


第一章:セクター29の発端

その四

i3687:『第9ライン接続開始』
i555:『i3687、遅い』
i3687:『御免なさい、こっちはあんたみたいな高性能な電脳じゃないのよ、i555』
i555:『57年製だっけ?骨董品よ、それ』
i3687:『そうね。ヘッシェル型を使ってる人は数える程でしょう』
i555:『ジャンク屋に売れば高くつくわよ』

mHES:『おいおい、売らないでくれよ』

i555:『?』
i3687:『ヘっちゃん、大丈夫よ。売らないわ』
i555:『へえ、スピーカロイド搭載なんだ』

mHES:『なめたらアカンゼよ、娘』
mKYLA:『生意気ね。喰うわよ』

i3687:『キルヱタイプね。』

mHES:『生意気な娘だ』
mKYLA:『しばくわよ、老人』

i555:『こら、そんな言葉何処で覚えたの?』

mKYLA:『貴女がヨツカイチと通信しているときよ』

i3687:『あら、スピーカロイドなら規制が入んないのね。』
i555:『そうね、先週施行された新しい法律《R25L23》、新情報規制法のお陰ね』
i3687:『規格が25個、法律が23個だっけ?よくもまぁそんなに一辺に可決できたものね。』
i555:『?そんなの今時普通じゃない?』
i3687:『・・・私の若い時なんて捻れて法律が通らない時代だったのよ。』

mHES:『懐かしいな。』
mHES:『あの頃はまだ君も若かった、イザナ』

i3687:『こら、あなたのはモザイクかからないんだから、こんなとこで本名晒さないでよ』
i555:『大丈夫よ。R25L23法の元、何故かプライヴァシーは守られる、らしいわ』
i3687:『どういう空繰りかしらね』
i555:『あなたのような技術屋が分からないものを、私のような畑違いも甚だしい素人が分かるわけないでしょ。』
i3687:『それもそうね。』
i555:『大体i859が私に渡したファイルの解析頼んだのは、誰かしら?』

mKYLA:『貴女は雑用すればいいのよ、イザナ』
mHES:『むっ』

i3687:『まぁまぁ・・・ばらすわよ、小娘』

mKYLA:『ひっ!』

i555:『馬鹿なこと言ってないで。解析、終わったわよ』

mHES:『兵藤の小僧が遺したラストメッセージか・・・・・・』



前へ
次へ



All copy right to teufelkonig/naga@r25l23plus.
See here for blog:://R:25L:23